JICA草の根パートナー型技術協力事業

プロジェクト名:
ラオスちゃーがんじゅー学校・地域歯科保健プロジェクト

背景:
現在ラオス国における経済成長は右肩上がりであり、医療技術の向上に伴って数十年後の高齢化社会は免れません。その為、数十年先を見据えた未病の原点である「お口の健康づくり」、つまり学校・地域歯科保健システムの確立は、早急に行わなければならない重要課題と考えられます。
そこで、これまでの活動を踏まえ、更なる画期的な効果を拡大する為には、学校を中心とした学校・地域歯科保健システムの確立が重要となります。システム確立の為には、予防歯科の普及・啓発を実践する歯科医師および教員の人材育成が重要であり、さらに自立性・継続性の確保のため、成果を国政レベルへ提言する必要があります。

上位目標/プロジェクト目標::
o 上位目標:ラオス国における学校・地域レベルでの歯科保健衛生のシステムの構築、ガイドラインに基づく歯科保健衛生活動が全国展開され、広く歯科保健衛生の質が改善される
o プロジェクト目標:
①シサタナーク郡の学童のう蝕罹患率が大幅に低下し、さらに歯磨き等による口腔衛生状態の改善が地域レベルに拡大され、その効果が確認されること
②その成果を基に有効な歯科保健衛生の仕組みが構築され、事業終了後にもその仕組みを全国に拡大するためのガイドラインが提案されること

実施期間:
平成24年9月~平成29年8月(5年間)

実施機関名:
o 日本側:琉球大学(医学部・同附属病院、同保健学科、教育学部)、沖縄・ラオス国口唇口蓋裂患者支援センター
o ラオス国側: セタティラート病院(歯科ユニット)、ラオス健康科学大学

主な活動(一部予定):
1.ラオス国・シサタナーク郡を対象地域として、学校・地域歯科保健システムが展開され、児童、地域住民の歯科保健指標が改善される。歯科医師が児童、地域住民に対して行う歯科検診および歯科医師・教員が児童、地域住民に対して行う地域・歯科保健教育プログラム(パニャニャーン、チャーガンジュープログラム)が実施される。
2.学校・地域歯科保健システムが構築され、ガイドラインが作成される。
3.他の地域においても、学校・地域歯科保健活動が拡大、実施される。
4.人材育成が行われる。(指導歯科医師、地方歯科医師、養護教員の能力向上)
具体的方法として:
1..学校・地域歯科保健ガイドライン策定委員会を立上げ、ガイドラインを作成する。
2.本邦研修(指導歯科医師、中核となる教員を対象に、学校歯科保健に必要な検診見学やカルテ作成、地域住民に対する予防歯科活動ノウハウ指導等)を行う。
3.セタティラート病院歯科研修センターにおいて、指導歯科医師による地方歯科医師に対する技術指導を行う。
4.行政関係者などを対象とした報告会を開催、啓発活動を行うことにより、事業成果の行政への反映がなされる。

実施機関の関連実績:
【琉球大学】:①1992年からラオス国公衆衛生プロジェクトを実施。②1999年からセタティラート病院改善プロジェクトを実施。
【沖縄・ラオス口唇口蓋裂患者支援センター】:①日本口唇口蓋裂協会(JCPF)と連携し、ラオス国の口唇口蓋裂患者に対する無料手術ならびに技術移転を実施。②ラオス国立大学との学術交流を開催。③2009年にセタティラート病院・口唇口蓋裂手術室・歯科医師研修施設寄贈④セタティラート病院へ歯科ユニット6台寄贈。⑤草の根支援型事業(2008年~2011年)実施。

 

 

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